「ペットショップにいくまえに」犬猫トークイベントご報告

日曜日、絵本作家とりごえまりさんどいかやさんによるトークイベントを開催しました。狭い店内に沢山のお客さまが集って下さいました。
「ペットショップへいくまえに」展の呼びかけ人であるどいかやさんが、とりごえまりさんにお話を聞くかたちでトークが進みます。
とりごえさんはつい最近、動物のためのチャリティ企画展「ネコにおしえてもらったこと」を開催。フリーペーパー『ネコの種類のおはなし』を制作され、ご自身も現在4匹のネコと暮らしてらっしゃいます。
動物をとりまく問題について「無知だった」という時代から、今までに出会った猫たちのこと。インターネットなどの情報もなかった当時、ペットショップ、ブリーダーを介して出会った猫たち。大切な家族となった2匹と生活するようになった過程でふくらんでいった疑問、猫たちに教えてもらったことをお話いただきました。そして野良猫ニヤとの出会いのこと。(絵本「名なしのこねこ」に描かれています)

「無知な頃の話をするのは恥ずかしいのですが」と仰るとりごえさんですが、それは誰でも同じ。だからこそ、身の丈の体験談は心にしみます。朗らかで優しい語りのとりごえさんと、温かくチャキチャキとしたどいかやさんのやりとりが楽しくて、真剣に聞き入っていた皆さんに笑いも生まれます。

ペットショップで売られているすべての子がそうとは限らないけれど、ひどい環境で生まれた子、人間が求める(売れる)品種を作るために、無理な近親交配など自然ではないやり方。幼いうちに親と離され、狭いケースに一日中入れられている環境が生育に良いはずもなく、健康に問題がある子が生まれる可能性が高いのは事実。そして、殺処分される犬猫たち(年間23万頭)。
テレビでは「人気ナンバー10」とか言っちゃって犬猫の流行(売れ筋)を作り出し、いのちに優劣をつける。ニュースで話題になった崖っぷち犬にはあれだけ里親殺到したのに、その血筋の犬も他の保護犬もまったく見向きされたなかったという話など。

「絵本作家にできることは何?と考えたとき、伝えることしかないと思ったんです」
昨年どいかやさんが作ったフリーペーパー『ペットショップにいくまえに』に感動し、とりごえさんも『ネコの種類のおはなし』を作られたそう。素晴らしい連動作!!
今回のトークイベントには小学生の女の子たちも参加してくれました。動物と暮らすということは、いのちに責任を持つことなんだと学んでくれたそうです。小さな姉妹はフリーペーパーをコピーして友達に配ってくれたそうで、なんと頼もしい!

法律で悪質な業者を取り締まることも大事。だけど、意外にふつうの人、身の回りの優しい人にも無意識な人は多い。動物との経験の違いもあるんだろうけれど。「動物問題ではなく、人間の社会問題」だと、気づいた人が伝えていくことが大事だと思いました。

どいかやさん、とりごえまりさん、ご参加のみなさん、ありがとうございました!
また、毎回椅子を貸していただいている経堂さばの湯さんにも感謝です。
次の日曜日(9/25)には『いぬとねことにんげんと』DVDの上映会(無料)どいかやさんもいらっしゃいます。ご予約はウレシカまで。*9/21現在、残席あり

「ペットショップにいくまえに」絵本作家14人によるどうぶつイラスト展
〜人間の身勝手で消されるいのちを1匹でも減らそう〜

〜10/10(月)まで ※火水休み 12:00〜19:00

2011年9月21日 | 展覧会・イベント情報