ショコネ絵本20選(その4)

「こども と ほん」Shocone個展、本日最終日です。ショコネ絵本20選もラスト5冊!


「すいかのたね」
作・絵:さとう わきこ/出版社:福音館書店

ばばばあちゃんシリーズはどれもこれも楽しくて、子どもたちは大好きです。家で我が子に読む時だけじゃなく、小学校で大勢に読んでも、みんな楽しんでくれる絵本。声に出して読むと、そのリズムの良さがわかります。「すいかのたね」は、ばばばあちゃんとすいかのたねの威勢の良いやりとりがおもしろくて、元気が出てきます。怒ったスイカの種の反撃はすごいんです。あんまりすごくて子どもたちと大笑い。読み終わった後は必ずすいかが食べたくなる、夏にぴったりの絵本です。


「たこのななちゃん」
作・絵:なかがわ ちひろ/出版社:徳間書店

この本は、船長のお父さんがつれかえった足が七本の「たこ」と女の子の話です。毎日楽しく暮らしていたたこのななちゃんとかなこ。でもある日、ななちゃんの元気がなくなっている事、海が恋しくなっている事に気づき、お別れを決意するかなこ。見開き1ページに夕日の中で海に向かって手をつなぐふたりのシーン。
初めて読んだ時、隣で娘はぽろぽろ泣いていました。私も読みながら涙をこらえられませんでした。この絵本のラストは、カラッと明るいものなんですが、娘は二度目をしばらくの間読もうとしませんでした。ちいさな娘の心の中に何かがうまれた本でした。


「大どろぼう ホッツェンプロッツ」
作:オトフリート=プロイスラー
訳:中村 浩三/出版社:偕成社

5歳くらいから現在まで息子が大好きなシリーズです。大泥棒と大魔法使いというだけでわくわくしますが、それぞれに癖があるけどなぜか憎めない悪人たち。そんな悪者たちに知恵と勇気で立ち向かう少年二人に感情移入しない男の子はいないのでは?また、ちょっと古典的で乱暴な言い回しが永遠の男子の心をとらえるのでしょうか。男の子だけじゃなく、大人なわたしまで読んでいてノッてきちゃう本です。わたしも、声に出して読んでいるうちに、どんどん物語の中に引き込まれました。声に出して読むことをお勧めします、スカッとしますよ!


「ビロードのうさぎ」
作: マージェリィ・W・ビアンコ 訳・絵:酒井 駒子
出版社:ブロンズ新社

原作「The Velveteen Rabbit」は、マージェリィ・W. ビアンコによって約100年前に描かれ、今も世界中で愛され読み継がれています。ほんものってなに?そんなシンプルで難しい問いにこたえている物語です。子どもの時にボロボロになるまで大切にしていたぬいぐるみ、いつの間にかなくしていたり、捨てられてしまったり...あのぬいぐるみ、今頃本物になってどこかで暮らしているかもしれない...そんな風に思うと胸の中にじわっと喜びが広がります。見かけの美しさじゃない、ほんとうのほんもの。
酒井駒子さんによる抄訳(原文から抜き出して翻訳すること)と挿絵の素晴らしさで原作の良さを小さな子どもにも伝えられるように表現されています。小学校2年生くらいからでもひとりで読めると思います。いしいももこ訳の「ビロードうさぎ」ビロードうさぎ(画像下:童話館出版)とあわせて読んでほしい。おとなにもお勧めの絵本です。


「ひらがなだいぼうけん」
作:宮下すずか 絵:みやざき ひろかず/出版社: 偕成社

息子、ただいま小学2年生。大爆笑して読んでいます。彼がどうしてもこれを薦めたいとの事です。笑)小学校低学年男子のツボはいまいち謎ですが、大爆笑したい男子諸君、ぜひ!あ、もちろん大人も楽しめます。ただ、にやっとして「へぇ?良くできてるなぁー」なんて思っちゃって、ちょっぴり悲しいわたしです。


「ショコネ絵本20選」最後は息子くんのリクエスト。笑)絵本を手にする仲良し親子の姿が浮かびます。ショコネさんありがとうございました!

「こども と ほん」Shocone 個展 (URESICA shop&gallery)
本日、8月15日(月)最終日です! 12:00〜19:00

2011年8月15日 | おすすめ書籍・絵本