イランの絵本とノウルーズ:イベントと展示風景2
ノウルーズ(nowrūz)=新年おめでとうございます!
壁にも「新年おめでとう!」の言葉とハフトスィーン(7つのSの言葉)と詩の一部。
イランでは春分の日に新年を迎えました。正確には20日午後8時1分56秒。この細かな時間設定は毎年違っていて、その年ごとに年越しの時刻が発表されるそうです。その時刻はある星が一直線に並ぶ時刻なのだとか。なんか、かっこいい。
西暦2013年=イラン暦1392年、さらにゾロアスター暦では3751年(覚えられない...)日本で言う春分の日の午後、正確には年越し直前ではありますが「ノウルーズを知ろう!」というイベントを開催しました。
イラン絵本を日本に紹介している翻訳家、サラーム・サラームの愛甲恵子さんと、イラン出身の陶芸家テイムール・サブーリさんがゲストに来て下さいました。
お二人が日本語とペルシャ語(イランの公用語)で交互に読んでくれた絵本は『あかひげのとしがみさま』(ほるぷ出版1984年 お!ポポタムさんで古書購入されたのですね)やわらかい波のようなペルシャ語と日本語の同時通訳のような朗読は、未踏文化へ誘ってくれます。
» salamx2(サラーム・サラーム)ブログに動画がアップされていますよ。
イラン、国土は日本の4倍、人口7500万、首都テヘラン。アッバス・キアロスタミ監督の映画などで観たことがあるくらいで、私は訪れたことのない遠い国イラン。その国のローカル(ネイシャブール)で生まれ育ち、イラン国内でも言語の異なる街を経て日本に辿り着いた陶芸家ザブーリさんの話はとても興味深いものでした。
ノウルーズの習慣も土地土地で少しずつ異なるそうです。金魚を飾るのはザブーリさんちでもやっていたそう。(今回のウレシカの展示では金魚はなし。かわりにアカヒレはいつも通り店頭にいましたけどね)
満員御礼の店内でしたが、イランに縁のある方、まったく初めて文化に触れる方、それぞれに楽しい時間を過ごしていただけたようです。お土産にいただいた愛甲さん手作りのクミン入り焼き菓子クルーチェも美味しかった。
たまたまホリデイで経堂に遊びにきていたイランの青年も参加してくれました。
ゲストのザブーリさん、愛甲さん、ありがとうございました!
「イランの絵本とノウルーズ」展は25日(月)まで開催中です。
今回展示販売しているイランの絵本40冊から少しご紹介。
『いろいろな家』(作:アリー・マファーヘリー)猫がいっぱいなのは「動物のお医者さんの家」だそう。他に「怠け者の家」「学者の家」「夢想家の家」などなど。*この本は売切れました(見本のみ展示中)
『ずっと上に、ずっと下に』ペルシャ文字のレイアウトも楽しい絵本。
イランの絵本はアート色が濃くて面白い。国際的な絵本賞受賞作も沢山あります。詩の国と言われるだけあって、言葉も深みがあります。愛甲さんのあらすじ訳から、それぞれの解釈で読み深めるのもいいかもしれません。
モルテザー・ザーヘディさんの絵のみで構成された『UN SEDICESMO』
イラン在住のアーティスト、モルテザーさんの絵も8点展示販売しています。
» Morteza Zahedi WEBSITE
モルテザーさんの絵と並び、イラン・アンティークなポストカードや切手付き封筒(FDC)、トラディショナルな絵タイルなどの雑貨も展示販売しています。たまたま来店したイラン人コレクターも「珍しい」と購入してくれたマッチも在庫限りです。
イランの絵本とノウルーズ
会期:〜3月25日(月) open 12時〜19時 最終日も19時まで
2013年3月21日 | 展覧会・イベント情報 |